「可愛い」と粘着する赤

こんにちは、なのです。

はじめて長い文章を書きます。

拙い文章ですが、何卒。

 

わたしは幼い頃、本当にたくさん可愛がってもらった。親にも、親戚にも、街ゆく人にも、「可愛いね」とよく言われた。

強気にいうと、これは当然。わたしはとても可愛かった。可愛い自信があった。青く光るほどに美しくまっすぐな黒髪、陶器のように白く傷ひとつない肌、陽に当たると異様なほど美しく透き通る栗色の瞳。ほっそりとした手足が白く光る、儚げで可愛らしい少女だったと思う。

わたしが「可愛い」自信を失い始めたのは中学生の頃だった。大きな原因はふたつだと思っている。

一つ目、純粋に「可愛い」と言われることが減った、ということ。わたしは、自分の承認欲求を周囲の人間の「可愛い」で満たしてきたので、存在価値もわからなくなっていった。(この頃も可愛かったと断言できます、恥ずかしながら。)

二つ目、肌荒れ。そこまで酷く荒れたわけではないけれど。とても悔しかったし苦しかった。肌荒れを気にしすぎたあまり、ニキビを潰しちゃったり、瘡蓋を剥がしちゃったりもした。「陶器肌」を壊して醜くなる自分が醜くなった。

「可愛い」に限らず、自信や存在価値を失ったのも中学生の頃。当時付き合っていたひとの言葉や態度に苦しめられた。その時はじめて「死にたい、消えたい」という思いが芽生えた。かれこれ1年間その言葉と態度を我慢し続けた。

その頃からだった。わたしは自分自身を傷つけることでストレスを解消し始めるようになった。肌荒れを気にし始めた頃と同じ方法で。不安になったり、悲しかったり、怒ったりしたとき、決まって顔のニキビや瘡蓋をむしってしまう。

衝動的にそれは始まって、気づいた頃には手が血で塗れていたり、額からツーっと血が垂れていたり、ということは少なくない。そして、今でもその癖は治らない。

もう、鏡を見ても、幼い頃の「可愛さ」も美しい肌も失われて、痛々しい傷跡が額や頬に残った疲れ果てた人間の顔しか出てこない。絶望している。

 

わたしは、

わたしは、もうどうしたらいいかわからずにいる。自分の肌を傷つける以外のストレス発散の方法がわからない。やめようやめようと思っても、やめられない、、。

馬鹿なわたしはきっとこれからもわたしは手を血に染めて、泣いて眠り、また朝が来たら傷を隠そうとコンシーラーを必死に塗って「可愛い」を作って出掛けるのだろう。そうやって生きるしかないのかもしれない。